お知らせ

「やまぐち空中発射プロジェクト」小型ロケットを使った空中発射試験について

当機構が事務局を務める「やまぐち空中発射プロジェクト」は、下記の小型ロケットを使った発射試験において、所期の目的を達成したのでご報告します。


世界初!山口県が空中発射装置の実証試験を実施し、その貴重なデータを取得

プレスリリース 向け イラスト-20200728.jpg

2020年7月某日、「やまぐち空中発射プロジェクト(※1)」は、小型ロケットを使った空中発射システムの実証試験を実施しました。ロケットの発射とともに、気球で運ぶ姿勢制御装置・無線点火装置の機能確認や機械的条件、発射前後の装置の挙動を確認することができました。

下の動画は、実際の空中発射試験の現場を撮影したものです。

https://www.youtube.com/watch?v=fhK2WQDnAu8

動画をご覧いただいてわかるように、本プロジェクトが開発した姿勢制御装置は、ジャイロ効果を活用した高い応答性能を持ち、遠隔でも瞬時に発射方向を決めることができる装置です。無線点火装置と組み合わせることで、離れた場所からでも任意のタイミングで発射することが可能です。今回の試験を通じて、設計通りの機能を有していることを確認しました。

また、空中発射装置に設置した加速度計(※2)から、一連の挙動に関するデータを取得することができました。

下の動画は、発射システムを真横から撮影したものです。

https://www.youtube.com/watch?v=s-BgpSkUnCc

点火したロケットが装置本体を前方に押し出し、射出前後に重心位置の変化から上下方向の首振りのような挙動を示しており、一方で方位角方向(水平方向)への影響は小さいことが確認されました。気球を用いた空中からの打上げではロケットの初期姿勢角を安定させることが大きな課題です。発射方式の候補の一つであるレール式発射装置にて実験を行いましたがロケットがレールと気球に与える影響は不明でした。今回確認された挙動とその定量的なデータは、世界で初めてのものであり、今後の本格的な発射システムを開発する上で貴重なデータとなります。今後、得られたデータを基に課題を抽出し、改良・改善に取り組み更なる成果を求めてまいります。

以上、やまぐち空中発射プロジェクトから、今回の発射試験が所期の目的を達成したことをご報告いたします。

最後になりますが、今回の発射試験では、リハーサルを含め、4回の発射を一つも遅らせることなく、全て定刻通りに発射することができました。この実験チームのメンバーで貴重な機会やデータを得られたことを誇らしく思う次第です。

この場を借りて、本プロジェクトメンバー、実験に参加いただいた千葉工大・早稲田大学学生諸君、ならびにプロジェクトにご協力をいただいた関係者のみなさまに感謝の意を表します。

(※1)やまぐち空中発射プロジェクト

正式名称「液体式小型ロケット空中発射事業に於ける発射装置の研究開発」。やまぐち産業イノベーション促進補助金(航空機・宇宙産業関連分野)に採択され、事業化に向けて液体式小型ロケットと100kg 級小型衛星の一体型開発モデルの構築、サブスケールロケットを使った空中発射システム試験、さらに成層圏気球用バルーンスラスタの設計開発を実施。

(※2)加速度計

今回、本プロジェクトに協力していただいた株式会社大林組から測定器の提供を受け、発射装置の挙動を把握するための加速度計を設置した。

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